活動報告 Report

平成27年6月定例月議会(2)水産振興について

2015-07-13 (Mon) 14:03

2、水産振興について

 (1)水産業における資源管理について

 漁獲量と経営体数についての質問を行います。
 事前に、沖合漁業と沿岸漁業の漁獲量及び漁業経営体数についての資料をいただきました。
 平成25年の数字ではありますが、全国において、漁獲量は沖合が54%、沿岸が46%、経営体数については沖合が2%、沿岸が98%。本県においては、同じく平成25年の資料ですが、漁獲量においては沖合が80%、沿岸が20%。そして、経営体数ですけれども、沖合が1%、沿岸漁業者については99%というふうになっております。
 これは聞き取りなのですが、本県における漁業就業者数は、沖合漁業が全体の16%、そして沿岸漁業者が全体の84%というふうに数字でお知らせいただきました。
 これらの数字を見ると、全国もそうなのですけれども、本県では、沖合漁業について、漁獲量は多いが経営体数は少ない、一方、沿岸漁業について、漁獲量は少ないが経営体数が多い実態があると私は思うのですが、県の認識はいかがでしょうか。

〇熊谷水産部長
県としても同様の認識でございます。

〇山本県議
当然数字を見ればそのような形であるわけであります。
 この時に、私もこの質問をする時に、よく多方面から言われるわけなのですが、じゃ、どちらの漁業を守るのかという話があるのかもしれません。
 しかしながら、私は当然両方を守るべきであると思うし、本県にとっても両方大事な産業であるというふうな認識を持っています。だからこそ、数字や漁法によっては分けられますけれども、その内容は大局的に見て、大局的に論ずるべきものではないという認識を前提として、質問に入らせていただきます。
 捕る量は多いけれども、従事している数は少ない。数は多いけれども、捕る量は少ないと。その数字が今明らかになったわけですけれども、本県においては、やはり離島においては水産業に従事している方々が大変多いわけでございます。この長崎県において、人口減少に歯止めをかける、または雇用を生み、人口減少を緩やかにしていきたい。その際には当然、離島においては企業誘致という手法もあるのだけれども、さきの質問のやりとりで知事も自ら答弁されたように、離島の企業誘致に割くというよりも、集中的に長崎県全体で企業誘致を行っていきたいと。そうすると、当然離島への企業誘致というのは薄くなっていくわけであります。
 その上で、既存の従事されている1次産業について、しっかりと守っていくという論理が成り立つわけなのですけれども、資源管理、今、それとは別に、水産庁が取り組んでいるものなのですけれども、その中で資源管理で最も注目されているのがクロマグロでございます。
 そのクロマグロについて、全国と本県の沖合漁業と沿岸漁業の漁獲量と操業隻数を教えていただきたいと思います。

〇熊谷水産部長
平成25年における全国のクロマグロの漁獲量は8,589トンで、このうち沖合漁業が4,453トン、沿岸漁業が4,136トンとなっております。
 操業許可承認隻数は、沖合漁業が714隻、沿岸クロマグロ漁業が2万4,086隻となっております。
 また、本県のクロマグロの漁獲量は1,306トンで、このうち沖合漁業が397トン、沿岸漁業が909トンとなっております。
 また、操業許可承認隻数は、沖合漁業が26隻、沿岸クロマグロ漁業が2,503隻となっております。

〇山本県議
今、水産部長の答弁で明らかになったのは、クロマグロ漁業について、本県においては全体の約1%の沖合漁業が全体の約3割を漁獲し、そして約99%の沿岸漁業者が全体の7割を漁獲しているというような説明であったと思います。
 漁獲の数は、先ほどの全国の全体の漁獲とは違うのですけれども、クロマグロにおいても、やはり沖合と沿岸漁業者の数には大きな差があるということが確認されました。
 しかしながら、資源管理というものは置いておいても、やはり本県においては双方ともに重要な産業であります。
 水産業を振興する、全国になかなかない水産部を位置づけする長崎県においては、しっかりと守っていく必要があるわけですが、この沿岸と沖合の間にあるのが資源なのですね。この資源がなくなれば、沿岸も沖合もクロマグロは捕れない、産業として成り立たないわけであります。
 国際自然保護連合(IUCN)が発表したレッドデータブックでクロマグロが絶滅危惧種に指定され、よくプールとかにいますゲンゴロウなどと同じ区分に指定をされたということは、水産部長はご存じでしょうか。

〇熊谷水産部長
平成26年11月に公表されたレッドリストにおいて、太平洋クロマグロは絶滅危惧種2類に掲載され、同区分にはメバチマグロやハマグリなども掲載されているということを承知しております。

〇山本県議
ハマグリを言われると、そんなに少ないのかなというふうなイメージがあるのですが、しかしながら、幾つかのランクに分かれた区切り中から、たしか今回また一つ上に上がったのだと理解しています。
 国際的に見ると、クロマグロというものは資源が枯渇しているということが認められている、そのことの証左だと思いますが、クロマグロの全世界の消費量の約7割は日本であります。
 私が危惧しているのは、今後、クロマグロの絶滅危惧種のランクもどんどん上がっていって、資源がなくなってしまうのではないかと。そうすると、クロマグロを漁獲している漁業者は、今のそれぞれの規制よりも厳しい、というよりも、恐らく恒久的に全面禁漁、もう捕ってはだめですよというふうになるのではないかと私は思っています。そして、現場の漁師の方々からも、捕り尽くしてしまえば当然そのような形になっていくというような声が聞かれています。果たして、どのくらいの国民がこのクロマグロの危機をご存じなのでしょうか。
 クロマグロに対する漁獲規制の現状と評価を教えていただきたいと思います。

〇熊谷水産部長
クロマグロに対する漁獲規制でございますが、まず、30キログラム未満の未成魚を対象とした国の規制は、年間の漁獲量を大中型まき網漁業で2,000トン未満、沿岸漁業等で2,007トン未満に制限するもので、関係県による協議を経て、本県沿岸漁業の年間漁獲量は631トンに設定されております。
 県としては、関係漁業者が当該規制を順守していくことがクロマグロ資源の回復に不可欠でもあるものと考えております。
 一方で、産卵期の親魚を対象とした漁業者の自主規制として、大中型まき網では漁獲量が1,800トンを超えないように管理するとともに、8月の操業を自粛することとしており、一方、壱岐市マグロ資源を考える会等の沿岸漁業者が、本年から6月及び7月の操業を自粛しているところでございます。
 これらの取組は、昨年12月に中西部太平洋マグロ類委員会で努力規定として決定された、親魚の漁獲量を2002年から2004年の平均漁獲量以上に増大させないと、こうした実効に寄与するものと評価しております。

〇山本県議
世界的な資源の枯渇、また、そういった情報によって水産庁が動いたのは、沿岸そして沖合、まき網ですね、両方に対して30キログラム未満の漁獲についての制限を行ったと。まき網については、全国1ブロックとして、全体を2,000トン、そして沿岸においては、各地区ブロックを定め、全体で2,007トン、それぞれで長崎県においては631トンというものが設けられたと。これらを超えた場合は指導があるというふうな理解をしたいと思います。
 さらに、30キログラム未満の未成魚だけではなく、まき網においては自主規制として、1,800トンまでしか産卵期の親魚を捕らない。また、壱岐市マグロ資源を考える会などに代表される沿岸漁業者においては、6月、7月においては国の30キログラム未満の未成魚プラス親魚についても捕らないという規制。今、3つの規制についてお話をいただいたということでよろしいですか。もう一度お願いします。(発言する者あり)

〇熊谷水産部長
ただいまの議員のご理解で正しい、そのとおりでございます。

〇山本県議
30キログラム未満の未成魚、小さな魚についての規制を水産庁が行って、それプラス自主規制として、産卵期、要は、おなかに卵を持っている親魚についての規制を自主規制で行っていると。
 そちらの方についての質問をしたいのですけれども、まず、まき網の方は、8月については1,800トンを上限として規制をしていると。大体8月について1,800トン以上捕っているのですか。
 併せて、沿岸漁業者の6月、7月というのは、どういった意味があるのでしょうか。

〇熊谷水産部長
大変申し訳ございません。ただいま手元にその数字をお持ちしていませんが、1,800トンという数字につきましては、昨年までが2,000トンという規制でござましたが、それを6月、7月で1,800トンまで今回減らすということでございます。
 この漁獲量に過去に達したかどうかということでございますが、近年、年によって漁獲状況は大きく差がございまして、1,800トンに近い数字になった年、それから大きく下回った年、いろいろございます。
 また、一方で沿岸漁業者が行う6月、7月という禁漁でございますが、沿岸漁業者におきましては、ただいま資源の減少それから燃油高騰と、大変厳しい状況にあるところでございます。そういったことから考えましても、非常に思い切った勇気ある取組をされているというふうに思っております。

〇山本県議
今の説明では、まき網については1,800トンに近づく、もしくはそれを下回るということは、超えることはないのですね。超えることはない2,000トンに対して、それよりも超えることのない1,800トンを設定しているので、果たしてそれが規制になるのかどうか、その評価についてお尋ねしたいと同時に、沿岸においては、その規制がそれほど資源に影響するかどうかという微妙なところでありますけれども、ただ、そうでもして全国、また世界にクロマグロの資源の枯渇を訴えたいと、そういう姿勢であると私は理解しているのですが、そのことを併せてご答弁いただきたいと思います。

〇熊谷水産部長
平成27年から1,800トンでございまして、今年1,800トンに達するかどうかについては、今後の状況を見る必要がございますが、いずれにしましても1,800トン未満に抑えるということでございます。
 なお、産卵期の親魚に対する規制ということにつきましては、これは国の方は幼魚の発生が親魚の資源量にかかわらず、環境により大きく変動しており、国際的な科学委員会もそういったことから日本海の産卵場の漁獲が親魚資源の減少につながっていないとの認識を示されておりまして、悪化している資源の回復を確実にするためには、小型の漁獲抑制というのが最も効果的と判断しているというふうに理解しております。

〇山本県議
ぜひ水産部長には、長崎県の立場で答弁を賜りたいというふうに思います。
 確かに国際的な機関が科学的な根拠を示して、親魚が影響がないというふうなことをデータとして出したというものを私は見たことがありません。そういった機関が調査したというのであれば、どこの機関が産卵期における親魚の規制によって全体の加入率が「上がる」、「上がらない」を示したのかをお話しいただきたいと思うのです。

〇熊谷水産部長
これにつきましては、北太平洋まぐろ類国際科学委員会というものがございまして、これは通常ISCと言っております。この中で、日本海の産卵場で漁獲規制が親魚資源の減少につながったとはなっていないとの報告が出されているというふうに理解しております。

〇山本県議
先ほど余り資料はお持ちではないということでしたので、今の答弁は一応保留にしたいと思います。
 ただ、水産部長がおっしゃったのは、ISCの調査によって、日本海における産卵親魚の規制は、その後の加入率に関係ないという答弁であったということだけ今、確認をしたいと思います。
 しかしながら、我々素人からすると、おなかに卵を持っている魚を規制することなく小さな魚を規制していることが資源管理、回復につながるというのは、何かしっくりこないのですね。国はクロマグロの厳しい資源状況を認識しながら、認識はしているのだと思うのですね、そういう規制をしていますから。なぜ産卵期の親魚に対する規制を行わないのか、改めてお尋ねします。

〇熊谷水産部長
それにつきましては、クロマグロというのは1尾当たり大変多くの卵を抱えます。そして、その親魚の産卵資源量にかかわらず、幼魚の発生と、幼魚の量というのは、むしろ親の卵の量というよりも、卵からかえって幼魚になるまでの環境要因に大きく左右されるというふうに理解しております。
 そうしたことから、むしろ親魚の量というよりは、この幼魚が発生して以降、親になるまでの期間をしっかりと管理することが最も効果的な保護策ではないかというふうに理解しております。

〇山本県議
しかしながら、水産庁の説明では、多くの場面で科学的根拠というものは余り示されていないというふうに私は理解をしております。ぜひとも、先ほど水産部長がISCという機関の有意性についてはお述べいただきましたので、本県として水産庁を通じてISCに対して、本当に産卵期における親魚の漁獲規制が加入に影響がないのかどうか、その部分についてのお尋ねをいただきたいと思います。
 なぜならば、苦しみながらも規制を自らして、そして自分たちがマグロを捕ることを禁じている、そういう若い人たちの思いという部分。水産庁や国際的な機関は、魚の数でデータで判断すればいいと思うのですが、本県においては、離島でそこまで歯を食いしばって頑張っている産業の思いとか気持ちの部分はしっかりと酌み取っていただきたい。データだけではなくて、その部分についてしっかりと酌み取った上で、水産県長崎の調査能力というものを活かしていただきたいと思います。
 若い漁業者が産卵期の親魚の規制について、全国の漁業者に訴え、世界中に発信をしています。彼らが言っていることが本当であるかについて、県は独自の調査を行い、その結果を踏まえて規制を訴えることが必要ではないかと考えます。水産部長の見解を求めます。
 また、壱岐市マグロ資源を考える会を中心に行っている自主規制について、県が周知を行うことができないのか、お尋ねします。

〇熊谷水産部長
クロマグロ資源の評価につきまして、都道府県が収集する沿岸漁業のデータのみならず、国が管理する沖合遠洋漁業、さらには諸外国のデータなど、数多くの情報を使用して資源の評価、科学的分析が行われます。したがいまして、本県独自で調査し、それからさまざまな評価をするというのは、現実的には困難でございます。
 加えて、評価に当たりましては、極めて高度な専門性が求められるということから、これにつきましては国の研究機関においてしっかりと資源評価を行っていただくということが重要ではないかと考えています。
 このため、国が産卵期の親魚の漁獲規制による効果の分析を含め、資源評価をしっかりと行うよう、さきの政府施策要望の際に国に対しても要望したところです。
 また、壱岐市マグロ資源を考える会等の自主規制でございますが、県としては操業自粛が行われる壱岐市周辺海域において、操業が見込まれます県内外の漁業者や遊漁者に対して、こうした取組の周知が図られるよう、関係機関と連携して対応してまいりたいと思います。

〇山本県議
沿岸漁業者の取組について、関係各位に周知を行いたいというふうな答弁をいただきました。非常にありがたいことであると思っております。ぜひともよろしくお願いしたいと思います。
 また、調査については、県には限界があるので、しっかりと水産庁に対して、漁業者、現場の声からそのようなものがあるということを踏まえて、調査をお願いしていただきたいというふうに思っております。
 時間がないので次に行きたいと思います。またの機会に引き続きやりたいと思います。

 (2)離島漁業再生支援交付金について

 離島地区においては、漁業が離島の経済を支える基幹産業でございます。しかし、離島であるがゆえに、漁獲物の販売、漁業資材の取得など、販売、生産面では不利な条件下にございます。さらに、漁業就業者の減少、高齢化も一層進行しており、離島地区の漁業は厳しい状況であります。
 このまま離島地区の漁業が衰退すれば、離島経済に大きな影響を与えることはもちろんのこと、広大な排他的水域の管理にも支障を与えます。
 そこで、離島集落の地域活動に対して支援を行い、しまの特性の最大限の活用を図りつつ、離島の漁業を維持・再生するため、国では平成17年度から、離島漁業再生支援交付金事業を創設されています。
 本県の離島地域においてもこの事業は盛んに実施されており、平成27年度は、県内の8市2町において、国が約4億円、県並びに市町がそれぞれ約2億円を負担し、合計約8億円分の事業が実施をされています。ちなみに、国費4億円というのは、この事業の国予算の3割以上を本県が活用しており、離島を多く有する本県のために創設されたような事業であると言っても過言ではありません。
 これまでの取組について、事業の実施に当たっては、各集落の皆さんが協議して、さまざまな取組を実施されているのですが、県として、これらの取組が事業の目的や理念に沿って、長期的な展望と計画性を持って実施され、有効活用されていると評価をされているのでしょうか、お尋ねします。

〇熊谷水産部長
事業の実施主体となります各漁業集落においては、県、市町の指導のもと、地域の漁業実態や課題、これまで実施された活動の検証等を踏まえて、5カ年間の事業計画を策定しております。
 この計画に基づいて、種苗放流や産卵場の整備、加工品の開発、販路の拡大など、多岐にわたる活動が行われており、漁業の維持・再生を図るため、総体として有効に活用されているものと評価しております。
 なお、本事業をより一層有効活用するため、本年度からはじまる第3期事業では、所得向上にはつながりがたい海岸清掃等が助成対象外となるとともに、毎年度の活動成果を検証し、必要な指導を行うことが求められるなど、見直しが行われております。

〇山本県議
1期、2期と、そして平成31年度までの3期目と、事業が延長されていますけれども、この3期で、延長されるに当たっては、これまで取り組まれてきた事業の効果検証やさらなる効果的な事業展開などについての議論が行われたと聞いておりますので、今のがそれを転じた県の取組になるのだと思います。
 こうした状況を踏まえれば、この事業の実施に当たっては、県や市町の事業との連携とか相乗効果を誘発するような展開も考える必要があると思うのです。国からのものを右から左へ実施市や町へ渡す、その手続業務だけにとどまらず、そのほか県独自で行っている漁業集落の再生事業などにかかわるもの、そういったもののあわせわざで、しっかりとした有効的な活用によって、効果的な成果を生み出す必要があるというふうに思っておりますが、今後の活用方法について、改めてお尋ねします。

〇熊谷水産部長
議員ご指摘のように、本年度から3期目の事業が開始されます。
 県として、県内外の優良事例の情報提供等を通じまして5カ年間の事業計画の策定を指導するとともに、今後、事業の実施に当たっては、技術的な指導も市町や集落に対して積極的に実施してまいります。
 また、当該事業で得られた成果が発展的に展開され、離島における漁業の維持・再生が図られるよう、国や県、市町の各種事業の有効活用についても積極的に取り組んでまいりたいと思います。

〇山本県議
ぜひ、国がどのような目的で、どのような理念を持ってこの事業を展開しているのかと、そして、それらが各自治体において、どのような成果になっているのか、県には、それらをしっかりと確認し、そして、そうなっていないのであれば、その目的や理念に沿ったものに導く責任があると私は思います。
 それがひいては、本県が目指すいろんな効果につながる部分だと思っておりますので、引き続き、国からのこういったものを大事に、そして成果を出すように取り組んでいただきたいと思います。
 

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