活動報告 Report

平成27年6月定例月議会(3)離島振興について

2015-07-13 (Mon) 14:17

3、離島振興について

 (1)離島活性化交付金について
 長崎県の統計を見ると、人口減少しているのは、ほとんど離島と半島であります。したがって、県政は離島と半島に全力を注がなければなりません。離島において人口減少を緩やかにするためには、雇用の場の確保が必要であります。しかしながら、もちろん離島や半島だけではないと。全国的に見てもそうでありますし、本県においてもそうであります。しかし、一番顕著なのは、そういう地域であるということを踏まえ、質問をさせていただきます。
 改正離島振興法を踏まえ、離島における定住促進や交流拡大を進めるため、離島活性化交付金が創設されたところであります。
 これまでの交付金を活用した取組は、交付金の趣旨に沿ったものになっているのでしょうか。
 また、離島活性化交付金は、市町が作成した申請書を県で取りまとめて国へ提出し、国から直接市町へ交付されていますが、単なる取りまとめではなく、雇用の場の確保に向けて、県もアイデアを出し市町と一緒に取り組むとか、市町の交付金事業と県の施策をあわせて実施するなど、より効果が出るような取組が必要ではないかと思います。
 先ほどの漁業集落再生交付金と同じように、国からのものは届けられています。その活用方法は、県がどれだけリーダーシップを発揮し、県全体の成果につなげていくかということで質問をしております。ご答弁をお願いします。

〇山田企画振興部長
まず、離島活性化交付金を活用した取組は交付金の趣旨に沿ったものとなっているかというお尋ねでございますけれども、離島活性化交付金は、海上輸送費の軽減など、戦略産業の育成による雇用拡大などの定住促進ですとか、観光の推進などによります交流の拡大促進、安全・安心な定住条件の整備などの取組を支援するために創設された制度でございます。
 本県におきましても、市町が行う特産品のPRや商品開発、観光客の誘致及び受入体制の整備など、交付金の趣旨に沿った、さまざまな取組に活用されておりまして、これまで国の予算の約4割が本県に交付をされているところでございます。
 平成26年度におきましては、交付決定額5億7,000万円のうち、戦略産品の輸送費支援に2億円、水産加工施設等流通効率化関連施設整備に1億4,000万円と、その多くが産業の活性化や雇用の拡大に直接つながる事業に活用をしているところでございます。
 それから、雇用の場の確保に向けて、県もアイデアを出して市町と一緒に取り組む等々、より効果が出るような取組が必要ではないかというお尋ねでございますけれども、しまの振興を効果的に推進してまいりますためには、県と市町が共通の目標達成に向けて、この交付金事業ですとか、その他の事業をあわせて実施するなど、連携した取組が必要というふうに考えてございます。
 このため五島市では、2次離島でございます椛島の水産振興による活性化、壱岐市では、島民総ぐるみで観光振興を図る壱岐島ごっとり市場プロジェクト、対馬市では、韓国人観光客の受入体制の整備などにつきまして、離島活性化交付金や県の独自事業を組み合わせまして、県、市町それぞれの役割分担のもと、連携して事業を実施しているところでございます。
 今後は、さらに交付金を雇用の創出につながる事業へ重点化して活用していく必要があると考えておりまして、今年度からは、離島関係市町とワーキンググループ立ち上げまして、国の参画も促しながら、具体的な取組を一緒になって検討し、構築していきたいというふうに考えてございます。

〇山本県議
今年度からは、離島の市町と連携、ワーキンググループをつくって取り組んでまいりますというふうな言葉をいただきましたので、了としたいと思います。
 ぜひとも、その中で具体的な現場の声、そして市町、県が持っている情報を共有しながら進めていっていただきたいと思います。
 企業誘致が難しい離島地域においては、例えばアイデアとして、県も一緒になって都市部の大消費地に乗り込んで、しまの産品を売り込む拠点づくり、生産力の向上や雇用の拡大につなげていくような施策の展開、これらを検討できないものなのか。福岡で活躍する壱岐、対馬、五島の皆さん、フィールドは福岡だけれども、そこを県が応援するとか、大阪で、東京で、そういう展開を今のワーキンググループを通じて加速できないものか、そういう質問をしたいと思います。

〇山田企画振興部長
販路を拡大いたしまして、しまの生産力を向上させ、しまの雇用の拡大につなげていくことが大変重要と考えております。
 そのためには、それぞれのしまが個別に取り組んでいくよりも、長崎県のしまとして、一つになって大消費地を対象に、しまの産品を売り込んでいくことが効果的ではないかというふうに考えてございます。
 現在、しまとく通貨の販売をきっかけといたしまして、離島の関係市町が埼玉県の物産観光協会の協力を得まして、同協会が運営しております物産観光館に長崎のしまの産品を取り扱うコーナーを設けていただきまして、試験的な販売に取り組んでいるところでございます。
 県といたしましても、このような取組を足がかりといたしまして、関係市町と一緒になって大消費地でしまの産品の売り込みを拡大していくなど、しっかりと取り組んでいきたいというふうに考えてございます。

〇山本県議
大変前向きな答弁をいただいたので、ぜひそういった取組をさらに進めていただき、最終的には、大消費地において、しまの産品をしま自らが売り込んでいく。今は恐らく、その物産観光館で売っていただいている展開なのかもしれませんが、ぜひそういった大消費地で、しまの人たちが、しまの物を自分が売っていくという展開まで引き上げていただきたいというふうに思っておりますので、お願いをしたいと思います。
 
(2)離島航空路について


 まず、現状についてお尋ねします。
 本県における離島航空路の重要性というものは、今さら説明する必要はないと思います。当然なくてはならないものであり、必要不可欠な存在であります。
 この航空路を担っているORCについて、現状をお尋ねします。

〇山田企画振興部長
ORCの現状でございます。
 ORCは、長崎空港それから福岡空港と離島各市を結ぶ4路線、1日当たり11往復運航いたしております。平成26年度の利用者数は、ほぼ前年並みの17万7,000人、平均利用率は0.7ポイント増の約60%となっておりますが、離島人口の減少、海上輸送との競合などがございまして、依然として厳しい経営環境にございます。
 平成21年度から平成25年度にかけて実施をいたしました再生スキームの実行によりまして経営改善が進みましたものの、離島航空路の維持を確実に図っていくため、平成25年度に、新たに維持スキームを策定いたしまして、収益力の確保・向上による収支改善や資金力の強化等を図っていくことといたしております。

〇山本県議
現状については伺いました。平成25年度から、再生スキームから維持スキームに移行されていると。非常に厳しい状況であるけれども、この維持スキームにのっとって進んでいるというようなことの説明があったと理解しますが、利用者の数が微増であることの理由については、人口減と海上輸送との競合、この2点を挙げられたと思います。
 しかしながら、当然それはORCの前の会社の頃から当たり前の状況だと、予測されたものであるというふうに思うわけですけれども、そういった部分について、再生スキームまたは維持スキームの中で予測として書き込まれて、そういったスキーム、計画はつくられなかったのでしょうか。まず、その辺、伺いたいと思います。

〇山田企画振興部長
 再生スキーム並びに維持スキームにおきましても、離島の将来人口の見通しですとか、そういったものをしっかりと踏まえまして計画されたところでございます。

〇山本県議
その上で、維持スキームについてお尋ねをします。再生スキームから進んだ次の維持スキームについて、ORCの経営の向上により離島航空路線の維持を図ろうというふうなものでございます。
 今の経営の向上が果たされているかどうか、もしくは、先般説明がございましたが、セール・アンド・リースバックという手法で今回の取組があったと聞いております。維持スキームの中にも、これらの取組については活用すべしというようなものがあったと思いますが、それを使うべきものであると確かにスキームの中に書いていますけれども、それはどういうタイミングで使うのかによって、企業としてのイメージは大きく変わると思うのです。それらについて、維持スキームの進捗状況も踏まえ、ご答弁をお願いします。

〇山田企画振興部長
維持スキームの状況とエンジンのセール・アンド・リースバックについてのお尋ねでございます。
 ORCにおきましては、急激な円安と燃油高などを受けた資金需要に対応いたしますとともに、資金力強化策の一環といたしまして、無償提供を受けましたエンジンを売却して現金化をし、リース契約を行うことでエンジン使用を継続するセール・アンド・リースバックを実施したところでございます。
 リースバックにつきましては、再生スキーム並びに維持スキームのいずれにおきましても、その検討が盛り込まれておりまして、航空業界では、金融取引の一つとして行われている手法でございますが、今後は、増収対策にしっかりと取り組むことで、資金力の強化につなげていくことが必要だというふうに考えてございます。
 また、維持スキームにおきましては、現行の離島路線の路線数と便数の維持を前提に、収益路線への就航や県市連携した旅行商品拡大によりまして財務強化を図ることを目的といたしておりまして、現在、関係機関との具体的協議や取組を進めているところでございます。
 今後も進捗管理を十分に行いまして、着実に実施されるよう支援をしてまいりたいと考えております。

〇山本県議
今の企画振興部長の答弁は、維持スキームまた再生スキーム内にも、そのセール・アンド・リースバックの手法については検討すべきであると、有効に活用すべきだというようなものがあったということなのでと、いわば既定路線ですよというような答弁だったと思います。
 それは後ほど聞きますけれども、非常に難しい路線であることは確かなのですね。人口の減少もそうですし、活用の数についても、海上輸送、どっちを選ぶかはしまの方たちの自由ですから、事情や都合によって選択をするのだと思います。そういうふうに、これまでもそれほど変わることのなかったもの、そこにイレギュラーな要因としては、円安そして燃油の高騰があったというようなことであったと思います。
 当然、維持スキームの中には、円安や燃油高等という部分についてはなかったのでしょう。あったのですか。あったのですね。あった上で、おっしゃっているのですね。
 そういう中において、その手法は認められている、検討が促されているということではあるけれども、先ほど私が言いました、企業のイメージとしては、それがどの場面で使われるのかと。リースバックという手法がどの場面で、どのタイミングで使われたかによっては、イメージが違うと思うのです。
 どうしようもなくなって使ったとは言わないけれども、今後のためにその方法をとっている、航空業界では当たり前だから、なのか、やっぱり違うと思うのですね。その辺は、実際事実をしっかりと確認し、現状を見詰めた上で位置づけを県としても把握しないと次の展開がないと思うのですけれども、改めてご答弁を求めます。

〇山田企画振興部長
セール・アンド・リースバック方式でございますけれども、私どもの情報では、国内の他の航空会社5社程度でも実施をしているようでございます。
 また、維持スキームでございますけれども、今後、平成31年頃にはORCの機材の更新等々も迫ってまいりまして、維持スキームにおきましては、この機材の更新を見据えた資金力の強化というものが一つの大きな課題になってございまして、そのためにエンジンのセール・アンド・リースバック等々も検討するということが盛り込まれているところでございます。
 その中で、急激な円安や燃油高騰等々もございまして、そうした資金需要にも対応するということにもなりましたけれども、本旨は、資金力の強化ということで実施をしたということでご理解をいただきたいというふうに思っております。

〇山本県議
非常に苦しい答弁だと思います。現状についての理解はしている、しかしながら、資金の強化のために使ったのだというふうな企画振興部長、県の認識なのだと思います。
 当然、民間の会社でございます。主としては、民間がしっかりと企業努力を果たしていくべきものであると。しかしながら、離島の空の足でございます。守っていただきたいと。
 そういう部分においては、私は、ぜひ県、知事が主体的にリーダーシップを発揮していただきたいと。この離島航空路を維持する、しっかりと守っていくことに県がしっかりと目を向けて取り組んでいただきたい。
 離島航空路は、どこでも恐らく赤字が多いのだというふうに思います。しかし、赤字体質というのは帳簿上だけの話ではなくて、会社全体の取組もしかるべきだと思うのです。そこからしっかりと改善をし、取り組んでいく必要があると思います。
 私はORCは常に利用しております。非常にいい対応、サービスをしていただく会社であるということは理解をしております。
 しかし、維持を進めていくためには、もう一段、もう二段上の取組が必要だと思いますし、そこには県のしっかりとしたチェックが今後は必要であるというふうに思います。
 交流人口の増加への取組が欠かせません。離島の利用者については、もう今が限界です。交流人口の増加については、例えば、天草エアラインのことが報道でもございました。目的地が目的ではなくて、飛行機に乗ることが目的になるぐらいの魅力を出す努力をしたというふうに私は理解しています。
 ぜひとも、民間企業としての取組と、本県が、知事がリーダーシップを発揮して航空路を守る、そういった部分についての取組の答弁を求めたいと思います。

〇山田企画振興部長
ORCにおきましても、営業の強化を図ってまいりますために、社長が先頭に立って、全社員によるセールスの強化、それから新たに若手職員による増収おもてなし対策会議の設置など、全社一丸になった取組を進めていくことといたしております。
 また、世界遺産への登録の動きや、「国境の島 壱岐・対馬」が「日本遺産」の認定を受けたことを追い風になるとORCも受け止めておりまして、県や地元市、観光連盟と歩調を合わせて離島への送客の拡大につなげたいとの考えを持っております。
 さらに、機内乗務員等々につきましても、手づくりの機内紙等々の製作など、これまで以上に旅客の皆様におもてなしの心で接する方向で努力をしているところでございます。

〇山本県議
今、企画振興部長がおっしゃった、おもてなしの言葉、私は、余りおもてなし、おもてなしと言うのが苦手でして、おもてなし自体が演出になっている気がするのです。天草エアラインは、恐らく、最終的には「おもてなし」という表現でほかがしたのでしょうけれども、ご本人たちは、しっかりと利用していただくことに全力を尽くした。その姿が魅力となって展開していったと思うのですね。上辺だけのおもてなしの演出というものは要らないのだと思います。
 ぜひとも維持をしていくと、そして離島の航空路を守るというところ、また会社として成り立っていくという強い信念の部分で取組を展開していただきたいと思います。知事、何かご所見がありましたら、お伺いしたいと思います。

〇中村知事
ORCは、離島地域の住民の方々の足を守る上では必要不可欠でありまして、厳しい経営環境の中で、各市や町の経営参画もいただいているわけであります。
 再生スキーム、維持スキームを経て、また次なる計画も予定されているわけでありまして、大きな環境変化の中で、どうやって安定的な運航を確保するのか、これは県としても重要な責務を担っているものと考えておりますので、しっかりと経営体質の改善を含めて、積極的に関与していかなければいけないと思っているところであります。

〇山本県議
日頃から使っているもので、知事からご答弁いただいたのに、ちょっとしつこいようですけれども、今おっしゃったように、今現在がそうではなくて、これまでが各市町から、また企業から、大変なご支援をいただいて、今の航空路を守っていただいているというふうに今、知事がご答弁いただいたのだと思います。
 その上で、今後もしっかりと関与していきたいということですけれども、日々の運営とかそういったものについて、例えば、具体的にどういうふうな関与の仕方をお考えなのか、どういうふうな形でそういった部分についてのチェックを行っていくのか。もちろん、そうは言っても相手は民間でございますから、そこまで踏み込んだものが可能なのかどうかわかりませんが、今お考えの部分についてお聞かせをいただいて、終わりたいと思います。

〇知中村事
やはり経営状況そのもの、あるいはさまざまな取組等について、定時的な報告等もいただく必要があるのではないかと思います。それからまた、実際に路線を活用していただいている方々の意見もしっかりとお聞きする必要があるのではないかと。そういった中で、具体的な改善に結びつけることができるように、県も関心を持って取り組んでいく必要があるものと考えております。

〇山本県議
ありがとうございました。定期的な報告のやりとり等々、ぜひともお願いをしたいと思います。
 

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